L、遺伝性ニューロパチー

a、病態

分類

前景にたつ症状で分類。

HMSN:motor sensory運動感覚、HSAN:sensory and autonomic 感覚自律神経優位

いわゆるCMT(シャルコーマリーテゥース)HMSNに含まれる、ADタイプ(常染色体優性遺伝)のものをこう呼んでいる。

歴史的には、シャルコーマリーテゥースが最初に報告されて、その後、類似だが、CMTと少し異なる例が多数見つかってきたので、HMSNとHSANに分けて、番号を振っていった、という経緯があります。この辺は、脊髄小脳変性症のSCAの番号わけとよく似ています。

なお、CMT1を脱髄型、CMT2を軸索型を示すことは知っていてもいいでしょう。

b、特徴的身体所見

CMTは、凹足、逆シャンペンボトル様と形容される、遠位優位の筋萎縮をきたすとされています。

これは、末梢神経障害のため、遠位部の筋肉が先に障害されるためです。

HSANには番号が付いています。しかし、実際の臨床的区別はむつかしく、番号を覚える必要はありません。

c、鑑別のポイント

家族歴を確認し、遺伝子検査を検討します。

最近は遺伝子検査の網羅的検査をやってくれる施設もあり、リンクを下にはっておきます。

d、標準治療

確立した治療法はなく、対症療法が中心になります。