B、LEMSについてみてみましょう。
Aの病態ですが、MGなどと同じく、免疫疾患です。
肺小細胞がんを合併していることが多いとされます。LEMSが先行することもあれば、担癌患者さんに発症することもあります。
b、特徴的身体所見ですが、病態が免疫疾患であることから、教科書にはMGと並んで書いてあるが、臨床的な印象は異なります。
まず、LEMSは、下肢近位筋の症状で、眼瞼下垂は強くないことが多いです。
運動後の改善が特徴とされており、これもMGと逆です。印象としては、入院中に、朝に会いに行くと寝込んでいるが、昼に行くと、廊下でであって、「あれ、歩けてる」といった印象をもつことがあります。
c、鑑別のポイントですが、NCSでは、CMAP低振幅をきたします。このため、一見、軸索障害のように見えます。
教科書的には、waxingを確認するために、高頻度刺激を行うとあるのですが、50Hz刺激は痛いので、強収縮後のCMAPの増加を測定する施設もあります。
確定診断として、抗VGCC抗体の測定を行います。
d、標準治療としては、免疫治療が行われます。
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